ビタースイート

人生は 甘くて苦い

三寒四温

この時期から三寒四温を繰り返して、だんだんと春になる、という。

 

 

 

 

先月から体調不良で悩んでいる私もそんな感じかもしれない。

少し体温が低い日が10日ほど続くと次は少し体温高い日が15日ほど続くみたいな。

これって女性特有の高温期と低温期の違いなのではと思い始めると、たしかに時期的には割と辻褄があっている。

が、こんなにはっきりとした差を感じたことがなかったもんだから、焦りを感じていた。

 

 

熱がいつもより高いことがしんどいのではなくて、突然熱くなったり寒くなったりする(体温調節ができない)ことが時々あって、それがしんどいと友人に愚痴った。

単に、寒い屋外から暖房がきいている屋内(温度差10〜15度?)へ入ってしばらくするとじわっと熱くなってきてうっすら発汗することもあれば、

喋っていて「それはないでしょ」と腹が立ってきたりすると、同じように身体が熱くなってくるのがわかる。一瞬です。

それから、びっくりしたときも同じ。改札を通った瞬間「あれ、こっちの出口でよかったっけ」と思ったとき(「あ、やばい間違えた!」と思った瞬間)もその一瞬暑くなる現象があったり。

同様に、同僚と喋っていたときに驚くような発言があって、「えっそうなの!?」とテンションが上がったときも、その瞬間にわっと熱くなり。

ただ暑いだけではなく、逆に寒いところではこれまでよりもかなり寒気を感じやすくなった。

 

寒いような暑いような、これって何だろうって言ったら、その友人もちょうど私の年齢でそういうことを経験し、更年期を疑ったと言っていた。 暖房のきいている部屋が暑くて、腕まくりしていると。

 

 

 

最初にこういうことがあったときは、いくらなんでも体調がこれだけおかしいって、何か体内でおかしなことが起きているに違いないと思った。

 

でも、調べても異常は見つからなかった。もちろんすべての病気の検査を受けたわけじゃないけど、少なくとも医師が疑わしいと思った疾患については全部検査で否定された。

胃カメラや腸カメラはやってないけど、消化器系や胃の痛みなどの症状はない。だからそのあたりに異常があるとしたら、症状がこういうふうに微熱や体温調節障害だけに出るのは考えにくいと。数年前に受けたときは何も指摘されなかったし。

あとはCTをとるほどの要素は血液検査では見つからないから、CTで被爆することのほうがリスクだと。(いいお医者さんだと思った。)

膠原病の検査もしたけど、微妙な基準値超えがあるものの(健常者でも超えることはあるらしい)、他の疑わしい症状がないので可能性は極めて低いと。

婦人科系の異常も特に見つからなかった。ホルモンバランスの乱れについては専門医の判断待ち。だけどおそらく大きな問題はないと。

 

 

 

そういうわけで原因も今のところよくわからず、何の対処もしないまま毎日を過ごしているけど、身体の変化に焦っても仕方ないとやっと思えるようにはなってきた。

症状をなくそうとするんじゃなくて、症状とうまく付き合えるようになったらいいね」と仲の良い医療関係者の方がアドバイスをくれて、それがわりと腑に落ちた。

 

 

 

 

体調不良の理由全部がストレスに関係あるとは思わないし、なんでもストレスのせいにするのは器質的疾患を見逃してしまう危険があるから、あまりよくないと私個人的には思っている。

だけど、それでも、この年末に結構大きなストレスのピークがあったことは事実だった。

もしストレスや自律神経系に関係すると仮定するのであれば、ここ半年くらいは確かにかなりストレスフルな生活を送っていたとは思う。

そして、とどめを刺すような出来事が、今回の症状が出始める1週間ほど前にあった。

それからずっとモヤモヤしててなんとなく元気になれないというのはあった。そのときは、こんな風に体調が悪くなるとは思わなかったけど。

 

 

 

私は自己肯定感が高い人間ではなく、割と認知の歪みもあるし、リア充でもなく、こじらせてる側の人間だと思います。

それをなるべく周囲に気づかれないようにしているつもりだし、なるべく「一般」に近づくように努めてはいました。

多かれ少なかれ、親交の深い人には気づかれていたかもしれませんが。

 

 

そういう自分の自己肯定感の低さと認知の歪みみたいなもの、ここ半年ほどの間、それに向き合わされるような出来事が多くあった。

私は元々涙もろい人間でしたが、近頃は涙もろいにもほどがある、といっていいほど、些細なことで涙が出るようになってきました。

例えば、人にちょっと優しくされただけで涙が出たり、ちょっと心が動かされたり感情が揺らぐことがあったら涙が溢れ出ることが以前よりも極端に増えたというか。

先日も映画「七つの会議」をみていて、全然泣けるメインの作品ではないのに「自分もこういうことあったな」とか思っただけで途端に涙が出てきたり。たぶん作品中で5、6回泣いてたと思う。

多分、劇場の中でこんな泣いてたの自分一人だけです。

一番ひどかったときは、夜中に急に悲しくなり声を上げて泣いてしまいました。

それからこの不調の期間、不整脈なのか動悸なのかよくわからないけど、いきなりウッと詰まるような感じの心臓の不調も何度も現れました。あわてて脈を測ってみると正常なのですが。

確かに以前より神経が過敏になっているのは明らかでした。

まだ症状が出始めて1ヶ月だから傾向として正しいかはわからないけど、この症状は生理前に特にキツいことがわかった。(生理前だから概して体温も高い。)

 

 

 

本当のところはどうなのかよくわかりませんが、何らかのストレスが体調やメンタルに影響しているとしたら「自分はこの先大丈夫なのか」という見えない将来への不安だろうと思う。

この半年間、とにかく自分はこのままじゃいけないんだと、これまで以上に強く思っていた。焦っていた。打開策を考えてもそれでもスッキリしないことも多く、進むこともやめることもできないと思って悩んでいた。

特に仕事なんかそうだった。

 

ちょうどこの体調不良が起こる数週間前に昇進の打診を受けた。ありがたいとは思うけど、そんなに嬉しくはなかった。

評価されているというよりは、私を決定権のあるポジションに置くことによって、私により多くの責任が生まれ、上層部がやりやすくなるからだ。

それは当然では?と読んでいる人は思うかもしれないけど、私の所属している脆弱な組織は、まず基盤が成り立っていないがゆえに、きちんと何かをやろうとすると大規模な整備改革が必要だ。

そのためには労力もいるし作業も時間も手間もかかる。何より、そういうことに前向きに取り組もうとする人間がいない以上、いくら私がやる気を出したところで無意味という言葉しか出ない。

とにかくここは一言で言うと手遅れな場所なのである。

基盤がおかしいので、いつ何が起こっても仕方がない。そういうところで責任を持たされるというのが自分にとってメリットがあるかどうかと言われると、デメリットのほうが大きい。

そして、何かを変えたり真面目にやろうとすればするほど、ストレスがかかる。

 

 

だから私は3年前からずっと、辞めたい辞めたいと思いながらも、ここ数年間は最低限の仕事しかせずにここで給料をもらってきた。

安定を選び、自分のやりたいこと、自分のしたいと思うような仕事や人生からずっと逃げて逃げて逃げ続けてなんとなく毎日を過ごしている。

自分で自分に嘘をつき続けている。

そういうことに対する罪悪感が年月を重ねるにつれてどんどん増していく。

 

途中、何度かやはりこれではいけないと転職活動をしてみたこともあった。

でも、選ばれなかった。

私のような無能で資格もスキルもない人間はどこにも行く場所がない。考えてみれば当然だ。

情けなかった。年だけ取ってしまい、もうここで生きていくしか無いのかと愕然とした。

転職エージェントにも相談はした。でも、明らかに今よりも条件が下がるようなところしか紹介は難しそうだった。わざわざそこまでして入りたいと思わないところばかり。

自分のレベルを思い知った。

 

 

確かに、給料は減るかもしれないし安定もしないかもしれないけど、やろうと思えば何でもやりたいことにチャレンジできるとは思う。

もう少し合理的で筋が通っている会社、やりたい仕事を目指すことは不可能ではないと思う。

でも、もうこの年で体力面で自信がない。やりたいことを選んで身体を壊したら。

というか、実際に今も体調を崩している。

こういう不安がのしかかる。

そういう思いから、今の組織がどれだけ嫌いでも、辞めることができなかった。だましだまし過ごしてきた。

 

そういう中で、ここ半年くらい、割と組織にとって重要なプロジェクトに関わることを強いられた。

そのメンバーの中で役職のない人間は私だけだった。

役職者の意見や考えを聞いていたら、なんと無責任なことだと思って心底がっかりした。

重要な案件は、結局事実上、私一人が処理を任された。

なぜ、役職のない私と同じ立場の人はみんなのんきに働いている(というふうに見える)のに私一人がこんな目にあわなければならないのかと思った。

しかもここはほぼほぼ年功序列だ。給料も自分よりも仕事のしていない(少し前に入ってきた)やつが私よりも多くの給料をもらっていて、本当に腹が立ってくる。

 

そういうことが重なって、本当に嫌になったのが12月。

いろんな疲れが重なっていた。

職場が同じ彼氏にも「楽しそうでいいね」みたいな八つ当たりをしてしまうことが秋頃くらいから時々あった。

完全に自分の心が暴走していた。

なぜこんなありえない会社で楽しそうに仕事ができるのかと嫉妬したり、それにひきかえ自己実現できない自分の惨めさを悔しく思ってしまい、八つ当たりしていたのだと思う。

それに加えてもう間もなく30歳になるというプレッシャーやら、わけがわからなかった。

 

 

このような晴れやかでない毎日の中、私はこれといった趣味も特になかった。

「これといった趣味もない」というほどまったく何ひとつ好きなことがないわけではないが、毎週これをするとか、とにかくこれが好きで仕方ないとか、趣味と言えるほどのものはない。(書いていて寂しい人間だなとは思う。)

毎日を楽しめていない証拠かもしれない。

そういうことがどこか気になっているとき、仲の良い友達には「趣味とかハマっているものが何もなくてつまらないやつ」というようなことを言われた。これが結構ショックだった。

よく聞けばそれは「いろいろ才能がありそうなのに、何もしないなんて人生もったいないと思わないか」みたいな意味だったらしいけど。

まあ、それは結構な図星であったと思う。

 

私は日々の忙しさというか、目の前のことをしたり悩みにとらわれて、心底熱中できるような趣味もここのところずっとなかったし、前にも書いたけど楽しみにしているテレビ番組なんかも今はほとんどない。

今思えばいろいろと相当スランプだったのかも。

 

 

自分のことをさほど追い詰めているつもりはなかったし、そこまで切羽詰まった状態だとも思わなかった。

今までもこのくらいのストレスは普通にあった時期も少なくなかった。

でも、考えれば考えるほど自分は無理をしてきたのかもしれないという思いになる。

 

 

 

まあ、こうやって思い返せば、このような不健全な思考やメンタルの不調が体調に影響を多少は与えたといっても嘘ではない気はする。これがあまり関係なかったとしても、少なくともプラスにはならないことは確かだ。

 

仕事にしても、さっきまで言った「私にはもうほかに入れる会社もない、この年齢でもう遅すぎる」というのは短絡的な考え方で、もう少し中庸的な考え方はあるとは思う。

自分のやりたいこともできて、ある程度安定していて、私を採用してくれそうな条件、あるいは自分の努力次第で条件を満たせる会社。

そういうところを探すのは確かに厳しいけどゼロではないと思う。

そう思って努力したり、何か少しでも楽しいことを探そうというふうに取り組んだほうが体調不良も忘れられる気がした。

心なしか、何かに熱中しているときは、突然熱くなったり寒くなったりという感覚を忘れているような気がする。

いくつか本を読んだりしたけど、精神科医の人がメンタルが不調な患者さんに「楽しいことをしろと言われても、とてもそういう気分じゃありません、楽しいと思うことがありません」という質問がよくあるらしい。

まさに私と同じなんだけど、そういうとき「楽しいことはしようと思わないと見つからない。とりあえず、そういう気分になれなくても、とにかく身体を動かして何かやってみることから始めろ」ということだ。なるほど一理あると思った。

 

 

とにかく、ただただ見つめ直していこうと思う。

あと、自律神経によい飲み物や香りを取り入れたり、運動、漢方薬などは試してみようとしている。